出版業界で長いキャリアを積んできたベテランカメラマンの森健児さん。しかし、出版業界全体の不況により、仕事の機会が増える期待ができない中、新たな営業ツールとしてミツモアに登録しました。
登録後、新たな仕事に出会い、活躍されている森さんに、ミツモアでの具体的な案件内容や成約のコツなどをうかがいました。
出版の仕事が減る中で新しい分野の撮影を受注するためにミツモアに登録
──ミツモアに登録されたきっかけから教えていただけますか?
2年ほど前、ミツモアから連絡をいただいたのがきっかけです。その時はミツモアのことは何も知らず、そんなサイトがあるのならとりあえず登録だけしてみようかなという感じでした。
──なぜ、ミツモアを活用しようと思ったのでしょうか?
私自身はカメラマンとして主に週刊誌や月刊誌の表紙、雑誌広告といった出版系の仕事をメインにしてきました。しかし、昨今の出版業界はご存じのように不況で発行部数も減少してきています。例えば、私自身が表紙写真を撮影していた雑誌も廃刊してしまったりと、今後仕事の機会が増えるとはなかなか期待できないような状況です。
さらに、表紙写真を撮影してきたというキャリアも、むしろ業界の中では高いハードルのようになってしまってね。編集サイドに、経験のあるカメラマンはギャラが高いとか小さな仕事は頼みにくいといった思い込みが生まれて、仕事の機会がだんだん減っていくという危機感もありました。
そこで従来の仕事は続けつつ、合間を縫って新しい分野で営業をしてみようと思い、ミツモアを活用してみることにしました。
ホームページやSNS用の撮影、企業からの依頼など新たなニーズに出会う
──ミツモアから入ってくる撮影依頼案件にはどのような内容があったでしょうか?
ミツモアからは実に多種多様な依頼案件が毎日のように入ってきますが、それを見て痛感したのは「世の中には実にいろいろな写真のニーズがあるんだな」ということです。このことは、ちょっと驚きでした。
たとえ世の中から印刷物が減ったとしても、ホームページやSNSなど写真を必要とする機会は減っているどころかむしろ増えているのかもしれないと気付かされました。
──具体的にはどのような撮影依頼がありますか?
個人の方からのポートレート写真の撮影依頼もあれば、企業系のお仕事もありますね。コスパ重視の時代ですから、大手企業もミツモアを介して撮影のプロを探すケースが増えてきていると感じています。
以前は広告代理店を介してカメラマンを依頼していたけれど、直接カメラマンを手配できれば広告代理店へ払うコストはカットできるということに企業の人たちも気付きつつあるのでしょうね。今後はより幅広い層がネットでプロを探すという流れになると思います。
ミツモアを入り口に技術を認められ、仕事が仕事へとつながる
──ミツモアで成約した一つの仕事から、さらに別の仕事へと広がっていくようなケースもありますか?
ええ、それはたくさんありますよ。例えば起業家の方から「プロフィール写真を撮って欲しい」という依頼があり撮影をさせていただいたのですが、写真を気に入っていただけたのか、続けて「会社のパンフレット用の写真も撮って欲しい」とご依頼がありました。
あるいは、化粧品関係の撮影依頼で見積もり10万円程で成約し、お仕事をしていくうちに結果として30万円程のボリュームの撮影になったというケースもあります。商品撮影をきっかけにして、ホームページ全体の写真を入れ替えたいのでそちらの撮影も、とご依頼いただいたこともありましたね。
──ミツモアが入口の役割を果たせているようですね。
そうですね。嬉しいのは、私自身の作風を理解してくださったり気に入ってくださったりして、それが次の仕事へと広がっていくことです。
従来のような出版関係の中で仕事をしていても、なかなかない出会いや仕事の膨らみ方だなと感じています。
クオリティの高い撮影や作家性を求める依頼もミツモアを介して受注
──見積もりを出す時、工夫していることを教えてください。
どうしても「安い価格で撮影してくれるプロを探したい」というニーズが多いことは否定できない現実だと思います。
その一方で、価格の安さだけではなく「クオリティの高い写真を撮ってもらいたい」というニーズを持つお客様もたしかにいます。そういう方にとっては、カメラマンの実績や作品の質が判断の決め手になるので、自己紹介欄で過去の作品や実績をきちんと見て判断いただけるようにしておくことが大切かなと思います。
プロフィールやホームページ等で作品をしっかりとお見せできれば、それを手がかりに選んでくださる方も出てきます。
──プロならではのクオリティの高さをわかっていただくことが大切ということでしょうか?
そうですね。たとえば、企業の場合、プロフィール写真のクオリティ一つで仕事の入ってくる量が左右されるという現実があります。そうしたことを自覚されている方はプロに依頼する傾向があると思います。
──プロカメラマンの作家性に期待した依頼もありますか?
はい。実際、ミツモアで成約した依頼者の方から「森さんのテイストや作家性を発揮し自由に撮って欲しい」というご依頼もありました。あるいは有名な建築家から、ミツモアを介してプロフィール写真のご依頼があり、その後「自分の建築物も撮ってほしい」ということをおっしゃってくださるケースもありました。
カメラマンが作家性を発揮できる撮影や、プロのクオリティを追求する撮影の依頼もWebを介して入ってくる時代になりつつあるということでしょう。そうした時代の変化に応じて、ミツモアのような新しい営業方法を模索してみるのも一つの手だと思います。
ミツモアは仕事をこえた思わぬ縁にもつながる入り口

──これからミツモアに登録しようというカメラマンに対してアドバイスをいただけますか?
若いカメラマンとキャリアのあるベテランとではミツモアの使い方も意味合いも違ってくるだろうと思います。まず、これからカメラマンとしてのキャリアを積もうという若い人なら、ミツモアを営業ツールとして使いこなすことは有効でしょう。
昨今の出版業界を見ると、若いカメラマンが直接営業に行ってもなかなか相手にしてもらえないからです。昔は業界にも余力があり新人に仕事をふってチャンスを提供するということも多かったのですが、今はそうした機会があまりにも限定されています。
Web上で積極的に営業をして少しでも撮影経験を重ねて、自分の作品を撮り実績を作ることをお勧めします。
──最後に改めて森さんにとってミツモアの存在意義とは?
ミツモアは、まさしく「入口」を作る意味でありがたいツールだと思っています。
一度プロフィール撮影をした方が私の個展に来てくださって写真作品を購入してくださったりと、仕事を超えた思わぬご縁につながることもあります。なかなか面白いですよ。
